野菜が食べたい。

人間の体は、そのとき自分に足りないものを自然に欲する、といいます。

例えば風邪をひいたときには、ビタミン源を。

例えば血糖値が下がったときは、甘いものを。

二日酔いの朝には、グレープフルーツジュースを。

もっと分かりやすくいえば、喉が渇いたときには水を。



今の自分には野菜が足りないようです。
とはいっても、あの企画を始めるにあたって用意したアイテムの中に「小林製薬の野菜粒」があります。
これがまた、昔食べたことのあるハムスターのエサ的な味わいがあって、飲むたびに悲しい気持ちになる一品。
しかしただでさえ野菜不足なので、背に腹はかえられない。

なのに。

違うんだ。どうしても違う。
あの生野菜のシャクシャクとした歯ごたえと、噛んだときに出てくる少し青臭い水分。そしてなによりも葉っぱを咀嚼すること。
それを自分の体は求めていた。



「生野菜が食いてぇなぁ」

と、まるで佐渡金山のあそこにいる蝋人形が「なじみの女に会いてぇなぁ」と言っているのと同じように、自分もシミジミと事務所でつぶやいた。


今日は昼に◯◯を食べに1軒行き、さらに帰りにも1軒行こうと思っていたけど、スープが終了して、店が閉まっていた。
時間は21時。◯◯屋はそのほとんどが21時閉店。急遽この時間でも開いてる店を探し求め、昔の自分の「庭」をうろうろ。
そこでまだ営業中の店に入るも、求めていた品はなく退店（一度席についてから店を出るのは、相当勇気いるんよ）。
仕方なく今夜はスゴスゴと帰ってきたわけですが……。


でもやっぱり野菜が食べたい！！！！！！


かといって自宅の冷蔵庫にはどんな野菜があるか把握してないので、近所のスーパーに立ち寄り。
「生野菜のサラダって無駄に高いんだよなー……」なんて思いながら棚を見ていたら、かなりいい盛りの「水菜のサラダ　98円」を発見！　さすが地元スーパー。こんなんコンビニで買ったら倍くらいすんぜ。
うぇーい、と思いながらお菓子コーナーを回ったら、すでに蒟蒻畑の姿は見えず。悲しみ。


自宅に帰って、こういう時のために買っておいたローカロ生活的なものをお湯でもどし、水菜のサラダと共にお夕飯。

そして今、超満足。
朝からずっと舌に残ってた塩味も解消された。
なんかこう、ようやく人間的な生活に戻った感じ。

つってもまだ2日目なんだけども。

まだ3つしかアレじゃないんだけども。




最後はきっと、体中から塩が沸いて出るに違いないよ。